こんにちは。RA岡山理事の堀です。今回は、前RA岡山理事である田中雅彦さんに審判の魅力やこれまでの経験をお伝えして頂きます。田中さんには、私自身も審判員としてだけではなく、人としてどう立ち振る舞うのかを教えて頂きました。

 私は、現在1級審判員として活動しておりますが、田中さんのおかげでサッカー審判の面白さに気付くことができ、今まで継続して活動できております。ぜひ記事を読んで頂き、RAJの目的でもある審判員の横の繋がりの素晴らしさに気付いて頂く一助となれば幸いです。


【記事】 出逢い

 筆者 田中雅彦
 (RA岡山)

 過日、RA岡山の理事である堀格郎さんよりRA中国のHPに記載するので原稿を書いて欲しいとの依頼があり、最初はお断りをしました。しかし、長年サッカーに関わらせて頂き、様々なことを学びました、その中でも人々との「出逢い」によって成長をさせていただきましたのでその一端を記載します。

 「その時の出逢いが人生を根底から変えることがある、よき出逢いを」相田みつをの言葉である。サッカーを通しての人との出逢いは私の人生に多大な影響を与えてくれました。まずひとつは高校でサッカー部の顧問をしていた時、他校の先生との出逢い。そして審判活動での県内外の異業種の方々との出逢い。インストラクターとして若手の審判員との出逢い。どの出逢いをとっても様々なことを教えられました。それを教育に審判活動に活かしてきました。

 最も印象に残っている出逢いは1992年10月香川県高松市で行われた第28回全国社会人サッカー選手権大会での髙田静夫氏との出逢いです。当時彼は国際審判員として大活躍をされていました。私も近県派遣で審判員として参加し、髙田さんが副審1で私が4thで審判チームを組みました。雲の上の方と一緒に審判ができるとは夢にも思っていなかった事です。帰りの車の中で試合が無事終わった安堵感もあり、私が運転手さんに「ここにおられる方が今、日本で一番審判がうまい人です」と言ったら、髙田さんが「私は決してうまくありません、今までに国内外でしかも重要な試合を何回も審判して幾度もミスをしてきました。次に審判するときは同じような事象が起きたときは思い出して同じミスをしないように心がけました」と言われました。それにより試合ごとにミスが少なくなり、言い換えれば上手な審判員、ミスの少ない審判員になったと思います。

 上手になろうとは思わずミスの少ない審判員になる。この言葉は今になっても忘れることはありません。講習会での講師を務めたり、フィールドで審判員を指導したりするときもミスの少ない審判員になって下さいと話します。教育活動でも同じ失敗をしないようにと心がけて指導してきました。これも様々な出逢いから学んだことです。人生100年時代です、老若男女問わず、素晴らしい出逢いを求めて歩んで行きましょう。

 RAJは、「日本サッカー協会審判委員会との緊密な連携のもと、自らの努力で審判の地位、資質の一層の向上を図るとともに、審判員相互の連絡協同を密にして、日本サッカーの発展のために寄与する。」を目的に掲げています。そのためにも審判員がRAJの会員として目的を達成して欲しいものです。2024年3月31日現在岡山県の加入者は45名で中国では最も多くの会員数ですが47都道府県の中では6位ですが、まだまだ会員を増やしていき、よき出逢いを作って行きたいと思います。