18年間の思い
武田光晴

岡山県1級審判員
武田光晴

 いつもお世話になっております。今年度でサッカー1級審判員を勇退させていただきます、岡山県・武田光晴です。勇退にあたり18年間の想いをここに綴らせていただきます。

 まずサッカー審判として育てていただきました岡山FAの皆様(木村先生、渡辺先生、綱島先生、岡部先生)、そして1級となり見守っていただいたJFA、中国FA、各県FAJリーグ運営担当の皆様、ともに歩んだ審判員・審判指導者の皆様、そして最後になりましたがたくさん迷惑をかけた家族に心から感謝いたします。皆様の支援と理解があったからこそ、ここまで歩んでこられました。本当にありがとうございました。

 私が審判の道を選んだきっかけは、1999年に2級審判を取得したことに始まります。それ以前、私は岡山国体選手として出場することを目標としていました。しかしそこに至らず、どうしても岡山国体には関わりたかった。その想いを叶えるため、コーチとしてか審判として関わるかを選択し審判を選びました。選手としては実現できなかった目標を、審判という形で追い求め、最終的には審判員として最高の舞台で試合を行うことができたことに、深い感動と充実感を感じています。

2024/11/03
J2ファジアーノ岡山vs藤枝ラストセレモニー写真

 J1200試合を超える副審としての経験を振り返ると、数えきれないほどのドラマがありました。どんなに難しい局面でも、冷静さを保ち、正確な判断を下すことが求められましたが、それができたとき、サッカーの魅力をさらに実感しました。選手の皆様が全力で戦う姿を目の前で見守り、審判としてその一部となれたことは、私にとって何よりの誇りです。

2024/12/01 J1 37節 広島vs札幌 試合後控室にて(J1ラストマッチ)

 今、50歳という節目を迎え、長年の審判人生を振り返ると、心から感謝の気持ちが湧いてきます。支えてくれた仲間(1級取得同期の皆様)たち、指導してくださった先輩の皆様、そして共に戦った選手の皆様に心から感謝しています。これからは自分の経験を次の世代に伝え、サッカー界の発展に少しでも貢献できるよう努めていきたいと思っています。